今回のお客様は奈良県桜井市の山中で大規模な野菜畑を経営されている企業様です。野菜づくりに欠かせない水ですが、近年は降水量も不安定で用水の確保にはたいへんご苦労なされていました。近隣の米農家が使う用水路の水も使えるのではあるが、近年はそれもままならず自力で用水を確保したいとのご相談をお受けしました。普段から当社が手掛けている矢太郎Proを使った打ち込み井戸はある程度平野部に限定され、こちらのような山深い場所では不可能です。そこで今回は重機を使った掘り井戸をつくることになりました。
大きな水槽を持つ掘り井戸









当社が普段施工する井戸は矢太郎Proおよび矢太郎Pro50を使用した鋼管打ち込み井戸なのですが、その場所は太古の昔に川底だった経緯のある場所。ようするに地中に砂礫層のある場所に限られ、このような山中においては打ち込んでも明確な帯水層(砂礫層)の無い場所においてはボーリング掘削で何十メートル、百数十メートルと深い井戸を掘るか、浅くても水を貯めることができる掘り井戸をつくるかの二通りとなります。今回施主様は費用的なことも考慮され掘り井戸での施工をご選択されました。まずは手洗い用の手押しポンプを設置しましたが、今後はエンジンポンプも設置され、各野菜への灌水にご利用なされる予定です。難儀していた用水の確保から開放されたことでお客様にもたいへんご満足をいただくことが出来ました。