前回予告した「人一人分の幅しかない、究極の搬出作業」。今回はその困難をどう乗り越えたのか、職人の意地と地域の絆をレポートします!
1職人の手から手へ。想いを繋ぐ「瓦下ろし」
内装解体を終え、いよいよ屋根の解体に着手しました。通常の現場であれば重機で一気に崩す瓦ですが、この難所ではすべてが職人による「手作業」です。
屋根の上から地上まで、職人たちが一列に並んで一枚ずつ手渡しで瓦を下ろしていく「リレー作業」を行いました。
数トンに及ぶ瓦を、阿吽の呼吸で下ろしては運び出し、ダンプへ積み込みます。重機を使わないからこそ、建物に敬意を払うような静かで力強い作業が続きました。
2ご近所様の温かいご協力が「拠点」に
搬出した廃材をダンプに載せるには、どうしてもユニック車(クレーン付きトラック)を設置するスペースが必要でした。しかし、現場の周りは一輪車を通すのがやっとの細い道。そんな絶体絶命の状況を救ってくださったのは、近隣の皆様でした。
「大変やろうから、ここを使いなさい」と、貴重な敷地を作業スペースとして貸してくださったのです。この温かいご協力のおかげで、搬出の要となるユニック車を据えることができました。
3モッコで空を舞う廃材
確保したスペースからユニックのブームを伸ばし、「モッコ」と呼ばれるワイヤー製の網を使って、解体で出た木材(シバ)を吊り上げます。
不安定な高所での積み込みと、精密なクレーン操作。人力と機械が一体となった、まさに「究極の搬出劇」でした。
